たつきの不完全な毎日

ああ、不完全だ。

(5) 読書『精神科は今日もやりたい放題』早期介入の罠

引き続き『精神科は今日もやりたい放題』の話。

早期介入とは「精神病や精神的に問題のある人を早く見つけ、早く精神病院に連れていき、早く薬を飲ませて安定させる」「早く福祉施設に入れて障害者として作業所などで働かせる」といったコンセプトである。

 

一見すると納得する内容だが、要するに早く金儲けをするのが目的であるまず金儲けの対象を見つけて薬を飲ませることで長期患者をつくり、精神障害者のレッテルを貼り、それを福祉施設に入れることでマージンと利益を得ることが目的というわけだ。

 

もちろん病院や福祉施設が悪いと言っているのではない。早期介入の本質は必ずしも病気で苦しんでいる人の治療とは言えずレッテル貼りを加速化させ、薬を飲ませるべきではない人、病気であると判断すべきではない人、福祉が不要な人を障害者に仕立て上げたといっても過言ではないのだ。

 

厚生労働省「保健・衛生業務報告書」を見たところ精神障害者保健福祉手帳の交付数は1997年の97172から2009年には544314に膨れ上がっている。ほぼ6倍である。さて果たしてこの50万人の精神障害者のうちどれだけの人が適切に診断されたのだろうか?